黒猫ちゃんの憂鬱1
『う~ん!!このソース美味しい!!にんじんかなぁ?』
『まぁ、オレンジ色だしな。そうなんじゃねえの』
そういって、マナーも知らないのか、右手でガツガツと頬張っている。
そのせいか、口の周りがソースだらけ。
「・・・汚いよ佐久矢。もうちょっとゆっくり味わって食べなよ」
私がそういっても聞く耳を持たない佐久矢。
この野郎・・。
ガンッ
私は左手を勢いよく少し力加減をしてテーブルに振り下ろした。
そのせいで、私以外の人がビクッと肩を揺らしギョッと目を見開いている。
「私の話は聞きましょうね。佐久矢クン。」
満笑の笑みで言ってあげた。