意地悪LOVER
「…な…何これ!?」
「彼女ならあって当たり前のもの」
クスっとあたしの首元に顔をもたれかけさせながら笑う玲皇君。
…もしかして…、これがキスマーク…?玲皇君のものっていう証拠…?
嫌!そんなの嫌!
それにこんな目立つところに…。
「何でこんなとこに…!?大地にみられ…」
「だからだよ」
あたしの言葉を遮って、あたしを自分の方へと向けさせる玲皇君。
「…ひかり、今日食堂で大地先輩と何してたの…?」
「…え?…ただ話してただけ。」
痛いほどの玲皇君からの視線に、あたしは精一杯顔をそむけて話す。
「あっれー?おかしいなぁ。俺が見たときは…ひかり、嬉しそうに大地先輩に何か食べさせてたぜ?」
「…!!」
見られてたの…!?
最悪。よりによってあんな場面を…。これじゃ、言い訳できない…。
「ひかりはまだ良く分かってねーんだろ?」
「え?」
「俺の物って言う意味が」
「…分かってる…!」
あたしは玲皇君に向かって強くはっきろそういうと、"へぇ?"といって玲皇君は笑った。
「じゃ、言ってみろよ」
「…物は…玲皇君の彼女って意味でしょ?」
「…まーな」
そう言って玲皇君は納得するのだけど、まだ何かを言いたそうなその表情。
「…何?何かおかしいことでもあるの…?」
「いや?…ただ…」
玲皇君は更にあたしに近づいて、あたしを自分のほうへと引き寄せると…
「俺の彼女なら、大地先輩とは一切話すな」
またあの冷たくて鋭い瞳であたしを射抜きながら、そう言った。