意地悪LOVER
「んっ…!んぁっ…」
また玲皇君のあの激しいキスが上から降ってくる。
息が出来ない。
あたしの閉じている唇を軽く舌でノックする。
恐る恐る口を開けると、直ぐさま玲皇君の舌があたしの口内を犯した。
「んっ…ふ、やめ…」
声にならない声が静かな部屋に響き渡る。
「大丈夫だよ、ひかり」
玲皇君は優しい言葉をこぼすのだけれど、その表情は冷たく凍りついている。
やっぱり。この人には何の感情も無いんだ。
改めて実感する。
そのうちに、玲皇君の片手はあたしのお腹へと下って、滑らかにあたしの素肌を撫で回す。
こしょばい。
「んぁっ…」
こしょばいハズなのに、笑いじゃない。
あたしじゃない声があたしから漏れる。
「…ひかり、可愛いじゃん」
玲皇君の唇はあたしの唇から耳へと移動する。
その時にかかる吐息が何ともこしょばい。
そして、そのお腹にあった手はあっという間に服の中に潜り込んで
あたしの胸へと到達する。
「いっ…やぁっ!」
精一杯顔を逸して拒否するのだけど、全く意味が無い。
「何それ。煽ってんの?」
クスッと笑う玲皇君。
悔しい。
こんな奴に、あたしは抱かれようとしているなんて…。
そう思うと自然と涙が溢れる。
そしてついに、玲皇君の手はあたしの胸の頂きへと到達した。