恋愛アルバイト
膝枕と屋上
ガラガラ……、
「美由ちゃん!!」
教室に戻ると、
仁王立ちで私を取り囲むクラスメイトの女の子たち。
「はい……?」
多分、次に出てくる言葉は、
「野崎くんと付き合ってるって、本当?!」
……やっぱりな。
想像通りすぎたその質問に、
心の中でため息をついた。
「え……っと、うん?」
本当は付き合ってないんだけど、
一応そういうバイトだし。
……私はそう思いながら曖昧に頷く。
「……。」
私の答えに静まり返る教室内。
くるか?
バイト一日目にして修羅場くるか…?
無反応の女の子たちに、
少し身構えた。