パラサイト ラブ
「は……?」
「ねぇ、行きましょう?」
俺の服を引っ張り、甘えた声を出す彼女。
変な女かもしれない。そんな予感も少しあったけど、俺は話を合わせて聞いてみた。
「行くって、どこへ?」
すると、彼女は俺に身を屈めるように促して、内緒話のように耳元で囁いた。
「ラ·ブ·ホ·テ·ル」
…なんだ、援助交際か?
こんな大人が?
「…金でも取る気?」
警戒して尋ねると、彼女は頬をふくらませて怒った。
「違う!私たちの恋を始めに行くの!」