パラサイト ラブ
「―――で、仲良く茶を飲んでこんな時間になった」
「…違うよ!私はすぐに帰ろうとしたんだけど……っ」
朝乃が、苦しそうに顔を歪めた。
「したんだけど…何?」
それが朝乃の体調の悪化だと気づかない俺は、責めるような口調を変えない。
「…私の……息が……」
胸の前を握り拳で押さえて、それ以上何も言わなくなってしまった朝乃。
呼吸が…速い。まるで溺れかけた人が、空気中の酸素を必死に取り込もうとしてるみたいに。
「朝乃…?」
やっと朝乃が普通じゃないことに気づいた俺は、ベッドの高さに屈んで朝乃の顔をのぞき込んだ。