パラサイト ラブ
「…朝乃、そんなことまで考えてくれてたのか」
「え…?うん。雑誌の受け売りだけど……」
何だか決まり悪くてうつむくと、龍ちゃんがふっと笑って私の頭を撫でた。
「そういう雑誌を読んでくれてたってだけでなんか嬉しい。朝乃もちゃんと結婚のこと考えてくれてるんだなってわかって。」
「そりゃあ、考えてるよ!ちゃんと、龍ちゃんの家族になりたいもん」
「ありがとな。まぁうちの親は何でも好きだから、当日車で行く途中になんか見てみようか」
「うん!」
―――やっぱり英の言っていたのはただの脅かしだ。
私たち、こんなに上手くいってるんだもん。
その日はレシピ通りの美味しい料理も作ることができて、私は一晩中上機嫌だった。