パラサイト ラブ

「……いや、こいつは」

「あたし龍二の幼なじみです!家が隣で、昔から家族みたいなものですかね」



俺が説明しようとしたことを、ハナが早口で言っていた。
まぁ、説明する手間が省けたし間違ったことは言ってない。



「………かぞく?」



そのとき、朝乃がぽつりと呟いたその言葉に大した意味はないと思ったから、俺は家族と接するように無遠慮な態度で、ハナと会話を続けた。



「ハナがなんでここに居んの?」


「んー?親戚から大量にみかんが送られてきたからお裾分けに。
で、おばさんに今日龍二が帰って来るって聞いたからついでに顔でも見とこうと思って」



「ふーん……」



適当に相づちを打ったそのとき…朝乃が控えめに俺の手を掴んだ。


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