パラサイト ラブ
「…こっちに来い」
龍ちゃんに手首を無理やりつかまれ、連れて来られたのはお風呂場。
…これから何をされるのか、解るような気がした。
いつかと同じように、縛られて、閉じ込められるんだ…きっと。
案の定、龍ちゃんは前にも使った延長コードで私の両手首を縛り、服は脱がされなかったけれど「そこで大人しくしてて」と言われた。
あの時は、こうされることが嬉しかった。
私を閉じ込めたいという衝動が彼の中に生まれたんだと思うと、愛されていると実感できたから。
でも、今はこうまでして私を繋ぎ止めようとする龍ちゃんを見ているのが苦しい。
縛られているのは私だというのに、私という人間から早く解放してあげたい、自由になって欲しいと、今までの自分とは矛盾した願いが胸の中で膨らむのを感じた。