パラサイト ラブ
それから数十分後には、既に私たちはホテルの薄明かりの中で唇を合わせていた。
…正確には、私が彼の唇を奪ったのだけど。
扉を入ってすぐの場所で、彼の首に腕を回して何度も唇を押しつけた。
その内に彼の舌が侵入してきて、私の口の中を探った。
私の舌は逃げようと試みたけど、すぐに捕まって、熱い彼のものと絡まった。
「……朝乃、シャワー浴びる?」
しばらくキスを味わった後、どちらの唾液で濡れたのか解らない、光る唇を離して彼が言った。
「…このままでいいよ。あとで、お湯ためて一緒に入ろう?」
私は少しの間も離れたくなくて、そう言った。
「……わかった」
彼は私をひょいと持ち上げると、大事な物を扱うように優しくベッドに下ろした。