パラサイト ラブ

自分の気持ちに蓋をして、心の奥底に仕舞い込んで―――


それでも想いが溢れてパンクしそうだった。


それを解放する最後の鍵は、龍ちゃんが持っていたんだね。



「龍ちゃん、あのね……」



逢いたかった。


苦しかった。


―――それはどうしてなのか、伝えなくちゃいけないと思った。




「好き……」




私は龍ちゃんをきちんと見つめて、離れても捨てられなかった大切な想いを口にする。



「……知ってるよ、そんなの……ずっと前から、知ってる」



彼はもう一度きつく私を抱き締め、私はその窮屈な心地良さに目を閉じる。



「朝乃……」



なぁに、と答えようとしたのに、上手く言葉を紡げなかった。

なんだか、意識が朦朧とする―――――



「朝乃……?」



龍ちゃんが心配そうに私の顔を覗き込んできたけど、私はそれに応えることができずに彼の腕の中に倒れ込んだ。

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