パラサイト ラブ
「…俺は、捨てないよ」
…それも、みんな言う。
そう思ったけど、私は黙った。
きっと彼は嘘を言ったつもりはない。
恋人同士の約束なんて、いつだって最後は無効になる。
だからとりあえず今は、その言葉に甘えよう。
「龍ちゃん…ありがと」
振り返って、唇を合わせる。
龍ちゃんの私を抱きしめる力が強くなる。
この温もりが永遠ではないと、今までの経験から解ってはいても…
この腕を絶対に離してなるものか、と懲りずに決意する私がいた。