パラサイト ラブ
「明日になっても熱が下がらなかったら、一緒に病院行くか?」
おかゆを食べる朝乃とダイニングテーブルで向かい合いながら、俺は尋ねた。
「いいよ。龍ちゃん明日も仕事でしょ?それにこれ食べたら元気出てきた気がするし」
塩味もなにもついてない白いおかゆだったけど、朝乃はとても美味しそうに食べてくれた。
その食べっぷりを見ていたら、確かに明日にはかなり回復してるだろうなと思った。
だけど朝乃を一人残して仕事に行くのも、心配だ。
そう思った俺は朝乃が再び眠った後で、実家に電話した。
きっとみんな朝乃の安否が気になっているはずだし、俺の代わりに誰か家に居て朝乃を看病してくれれば安心だ。
それに何よりみんな……朝乃に、謝りたいだろうから。
電話を終えて寝室に入り、ベッドの朝乃の隣に体を横たえる。
眠っていても呼吸はまだ荒いし、頬に触れてみると相変わらず熱い。
でもそんな朝乃の体調の心配よりも、また二人で眠ることのできることの幸せに俺は浸っていた。
久しぶりの朝乃をずっと見ていたくて、眠気が我慢できる限り俺は起きて朝乃の寝顔を眺めていた。