パラサイト ラブ

「私……昔龍二のことが好きで片思いしてたけど振り向いてもらえなかったからって、朝乃さんに少し嫉妬してたんです。

朝乃さんが実家に来たとき、自分の方が龍二や龍二の家族と仲がいいんだってこと見せつけようと思ってわざと泊まるなんて言い出したりして……超やな女ですよね?」



ハナさんは自嘲するように言った。


嫉妬から生まれるパワーがどれ程大きなものなのか、私はよく知ってる。思わぬ行動を取って後悔することもある。

やな女なんかじゃなく、それが普通だと思う。少なくとも、私の物差しでは。



「……そんなこと、ないよ。みんな、そうだよ。私も」



私が言うと、ハナさんは一つため息をつき、こう言った。



「なんか……龍二が朝乃さん好きになるの、解る気がするな」

「え……?」


「女のあたしが言うのもなんだけど、放っておけないっていうか、守ってあげたくなるっていうか」



自分のことをそんな風に言われるとは思っていなくて、私は頬が熱くなるのを感じた。


そうなのかな…

そうだったら、うれしいけど。


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