パラサイト ラブ
仕方なく、俺は朝乃の部屋に上がって待つことにした。
「必要最低限の服とかだけまとめちゃうから、適当に座って待ってて?」
クローゼットを開けて荷造りを始めた朝乃。
俺はとりあえずカーペットの敷かれた床に座って、部屋を見渡した。
……そして、すぐに不愉快になった。
一人暮らしにしては広すぎる部屋。
大きめサイズのベッド。
キッチンの水切りカゴには、ペアの食器たち。
「…男と暮らしてんじゃん」
せっせと鞄に洋服を詰める、朝乃の背中に俺は冷たく言った。