パラサイト ラブ
荒療治
まだ異動してきて間もない同僚、藤崎さんを指導する担当者は交代制で、今日は俺が仕事を教えていた。
生活環境部なんて格好付けた名前だけど、やることは主にゴミ処理関係だ。
「私、実はプラスチックも燃えるゴミの袋に入れちゃってるんですよね…」
市のゴミ収集カレンダーの改訂について軽く説明していたとき、藤崎さんがそうカミングアウトした。
うちの市は、プラスチックは別に回収するはずだからそれはまずい。……んだけど
「…大きな声じゃ言えないけど、実は俺も」
「えー!意外です!長山さんて真面目そうなのにー」
大げさに驚く藤崎さん。
一つ年下なだけなのに、女子大生みたいなハツラツさがある彼女と話していると、少し疲れる。