パラサイト ラブ
「朝乃……」
恥ずかしさで顔を上げられない彼女の元へ、俺は近づく。
「龍ちゃん…靴下、汚れちゃう…」
「…そんなの、どうだっていい」
俺は靴下が濡れるのも構わず、朝乃のそばにしゃがみ込んで縛られた腕を解放してやった。
手首に少し…赤い痕が残っていた。
「ごめん……」
そのか細い手首を掴み、優しく口づける。
「嫌いに、ならないで…」
朝乃は震えていた。
「捨てないで…私のこと…」
すがるように服を掴まれ、朝乃は本当に俺が居なければ死んでしまうんじゃないかと思った。
そこまで自分を必要としている目の前の女が、愛しくてたまらない。
俺は朝乃を潰れそうなほど強く抱き締め、噛みつくように唇を奪った。