パラサイト ラブ
昼過ぎまでベッドの中に居た私たちは、身体を重ねる代わりに会話をして過ごした。
「朝乃とこうしてると、実家で飼ってる猫を思い出すな…」
「……猫?」
「そう。勝手に俺の布団にもぐり込んできて足の間で寝るんだ。すげぇ、あったかいの」
私の髪を撫でながら話す龍ちゃん。
「でも、他の家族にはしないんだ。俺だけになつくから余計可愛かった」
龍ちゃんが猫と戯れる姿を想像してみた私は、この場にいない猫相手に少し嫉妬して、彼の身体に抱きついた。
「…猫の話、もういい」
拗ねたように言う私を見て、龍ちゃんはふっと笑った。
「朝乃、猫にまでやきもち妬くんだな」
「……いいから別の話して」
うーん…としばらく悩んでから、彼が私にした質問はこうだった。
「朝乃の家族は、どこに住んでるの?」