パラサイト ラブ

「だってね、高校の頃周りの女の子たちはみんな、親に嘘ついたり友達にアリバイ工作してもらって彼氏の家に泊まりに行ったりしてたけど、私はそんな必要ないじゃない?」


「…そりゃ、そうだけど」


「普通は親に縛られる年の頃に、自由な生活ができたんだもん。ラッキー、だよね?」



軽い調子の声に反して、瞳は救いを求めるような頼りない色。



「…なら今はアンラッキーだな。
俺に縛られて自由な生活ができない」


俺が意地悪く言うと、朝乃は慌てた。



「そういう意味じゃ……」


「嘘ついて他の男のところになんて行ったら…許さないからな」



俺の言葉に一度大きく目を見開き、行かないもん、と呟いた朝乃は再び俺の腕の中に戻ってきた。


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