パラサイト ラブ
翌日、私たちは龍ちゃんの運転で大きな公園に来た。
そこはデートと言うより、家族向けと言う感じで、アスレチックの遊具があったり小動物や馬と触れ合えたりする、何でもありの公園だった。
入り口の案内板を見ながら、どこから行こうかと二人で悩む。
「うーん…私はこのバラ園が気になる」
「女って花が好きだよな。俺は……」
龍ちゃんが案内板の一点を見つめて、目を細めた。
「ここ…行きたいかも。食虫植物園」
「しょくちゅう植物…?まぁいいんじゃない、バラ園の隣だし」
男って変なものが好きよね、と心の中で呟く。
「じゃあこっちだ。行こ」
緑に囲まれた園内を歩くのは思いの外気持ちが良くて、たまにはこんな休日もいいかも、と彼の手を握ってあたたかい気持ちになった。