パラサイト ラブ
当然、断った。
「英と話すことなんてない」
そう言って彼を睨んで。
そして英の手にある食材の袋をひったくろうとすると、彼はその手をひょいと高く上げ、私の手から逃れた。
「俺はあるんだ。少しでいいから…付き合ってくれないか」
食材を人質に取られたのは不覚だった。
あれがないと龍ちゃんに晩ご飯を作ってあげられない……
私は仕方なく、彼に連れられて小さなカフェの扉をくぐる羽目になってしまった。