−遠く儚く−
中にはヒナとリリーがいた。
「ヒナ。泣いていたのか?」
ヒナの瞳が赤かったのだ。
自分のせいではないといいが・・・・
「あのねっ・・・・リリーからレジーナ様のお話を聞いていたの・・・・」
『はい。レジーナ様が国民を自分の命をかけてお助けした事をヒナ様にお聞かせしていたら、ヒナ様が泣き始めてしまったので・・・・そうしたら殿下が・・・・』
タイミング良く(悪く?)来たわけか・・・・
「そうか・・・・ご苦労だった。」
『いいえ。苦労なんて事ではありませんわ。』
「リリー。」
『はい。何でございましょう?』
「少しヒナと二人きりにしてはくれないか?」
(ヒナ様と殿下を二人きりにしてもよいのかしら・・・・?)
『・・・・はい。。。』
しぶしぶ頷くリリーだった。
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