−遠く儚く−
第五章
幸せ
ーーーーーアルファSideーーーーー
よかった・・・・
みな、歓迎してくれたみたいだ。
まぁ、ヒナの容姿ではしかたがないか・・・・
「ヒナは可愛すぎる。」
『お声が漏れていらっしゃいますよ。』
「シルキィ・・・・しかたがないだろう。事実なのだから。」
『・・・・・・・・そういえばアルファ様。』
「サラリと無視をするな。で、何だ?」
『はい、私の妻がヒナ様にお会いしたいと・・・・』
「姉上が?」
『やめて下さい。姉上だなんて・・・・私は王位を剥脱された身、そのような言葉はいりませんわ。』
後ろを振り返ると、リリアがいた。
「いや、たとえ剥脱されたとしても姉は姉だ。俺は姉上と呼ばせてもらいたい。」
『わかりましたわ。』
リリアは身分違いの結婚をしたため、王位を剥脱された。
本当は王族のため、死刑なのだが、父上と母上が『我が子を死なせたりはしない』と言い、王位の剥脱だけですんだ。
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