−遠く儚く−
「アイクっっ!!アイラっっ!!」
瞬時に、相手がただのザコではないと判断した二人は同時に切り掛かる。
アイクの剣がソノ人の肩に食い込む、と思われたが、スルリとよけられる。
そして、ピッと音がしたと思えば、アイクの肩から血しぶきがあがる。
「いやぁあああぁ!!!!アイク!!!!」
『兄様!!!!』
『くぅっ・・・』
もう見ていられない。
私の顔や手は血で真っ赤に染まっていた。
《アハハハハ、大丈夫かい?》
頭上からソノ人の声がする。
何が・・・・何がそんなに面白いの?
『あぐっ・・・・』
アイラからも血しぶき・・・・
やめて・・・・
やめてやめてやめてやめてやめてやめて!!!!!!!!
「もうやめてえぇぇえぇ!!!!!!!!!!!!!!!!」
叫んだ瞬間、身体から光が溢れる。
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