しあわせおばけ
ピピピピピピピピ…
バシッ!
ガシャ!
ガッ!
「…てっ!」
金曜日、午前6時。
おでこに激痛が走った。
ベッドの中でおでこを押さえて、うずくまる。
「…っ〜…」
声にならない呻きとともにゆっくり体を起こし、枕元の目覚まし時計を睨みつけた。
目覚まし時計は、サイドテーブルという定位置を飛び出し、柔らかいベッドへと転がり落ちたのをいいことに、ひと仕事終えた後の休息に入っている。
俺の睨みなんてまったく効果なしだ。