愛してるなんて言わないで
そんな自分に嫌気がさしてた頃。
あ、そうだ。
美容院行こうかな。
ふと思ったから、予約を取った。
今日のお昼から。
楽しみだな。バイバイ、弱虫なあたし。
涙は髪と一緒に切ってもらおう。
久しぶりに美容師さんと会うから少しどきどき。
ーカランッ
ドアチャイムの心地よい音に心が安らぐ。あ、いいな。この音。
「こんにちはー。」
「あ、いらっしゃい。華穂ちゃん。」
今日はどんな感じにするー?とにこやかに笑いながら、髪をとかれる。
「んと…ボブかショートで悩んでるんですよー。どっちの方が今時ですか?」
「えっ!そんなに切っていいの⁈
んー…伸ばしたいのなら、ボブかなー…。ショートだと、結構かかっちゃうからねー。」
「んー…じゃあ、長めのボブにして、そこから少しずつ切ってもらってもいいですか?」
どれくらいなら似合うとか、よく分んないからね。
「おっけー。じゃあ、始めていくねー。」
それから、カットタイム。