愛してるなんて言わないで



「あたしもいいなーって思うよ?
お兄ちゃんみたいな存在でさ。」


自惚れてるなんて思われたくなくて
無難に返事をしてみた。


洸くんもあたしが好き。

それが勘違いだったら怖いから。


『お兄ちゃんかー。俺はさ、
妹じゃなくて恋愛対象なんだけど?』



え?勘違いじゃなかったの?


あたしのこと、好きなの?


「でもさ、電話しかしたことないし
それで好きになる?」


心にブレーキをかけたくて
自分に言い聞かせるように
確認作業に移った。


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