愛してるなんて言わないで
バイトが終わって携帯を見てみる。
あ、不在着信。
洸くんか。なんだろう?
「お疲れさまでしたー。」
バイト先の人にさっさと挨拶を
済ませてから慣れた手つきで
メールを作成する。
ごめん、今バイト終わったよ
何かあった?
用件を知りたいから簡潔に。
さて、帰るか。
自転車に乗ろうとしたとき
洸くん専用の着信音。
最近はやりのラブソング。
洸くんからの着信の度に聞いているから
嫌いになりかけている。
あー、もう。
はやく帰りたいのに。
でも、出ないとまた浮気って
疑われるしな。