愛してるなんて言わないで




『俺のこと好きでしょ?
なら、教えるの当たり前。』



あ、なんだ。

洸くんは、あたしのこと好きじゃ
無かったんだね。


あたしじゃなくて、あたしのお金か。


「洸くんの言いたいことは、分かった。
結局、あたしのバイト代目当て
だったんだね?」


洸くんはそんな人じゃないと
思ったのに。

洸くんのこと信じてたあたしは
馬鹿みたいだね?


「あたし、言ってたよね?
洸くんの財布になるつもりは
ないって。でもさ、今の洸くんは
言ってる事としてる事が矛盾してる。
頭冷やせよ、馬鹿。」



一息にまくし立てて、電話を切る。


でも、今思うとこれが最初の
サインだったのかな?



< 53 / 138 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop