愛してるなんて言わないで
『あ、あの子かわいいな。
華穂もあの子みたいに可愛らしく
してよね。俺、男の子みたいな
女とは歩きたくないし。』
洸くんが、例に出した女の子を
見てみると背が高くて
大人びた雰囲気を醸し出していた。
それに、自分の顔にあったメイクを
していて。とても綺麗だった。
それでも、悔しい。
あたしはあたしだし、
それにあたしといるのになんで
他の女の子を見るの?
「じゃあ。その子と付き合えば?」
比べられ、貶され。
あたしのプライドと心はズタボロで。
そんな強がりしか出てこなかった。