愛してるなんて言わないで


『は?俺の何処が変わった?』



前はもっと優しかったこと。

あたしが行くのが当たり前って
洸くんが思ってること。

あたしを物として見ていること。


普段から口に出来ないことを
喚き散らすんじゃなくて
冷静にかつ、淡々と述べてみた。


元の優しかった洸くんに
戻ってくれることを願って。


『…。分かった。なら、俺が行く。』


それで満足か?そんな言い方だったけど
あたしは嬉しかった。

洸くんが、それでも三宮に来いって
言わなかったから。


これで洸くんが変わってくれると
本気で思った。



< 75 / 138 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop