恋の彗星―僕が彼女と結婚した理由―
「…そうですけど?」

僕は首を傾げる。

「私、押切円のマネージャーをやっております入江と申します。

彼女があなたに会いたいとそう言ってまして」

んんっ?

「ぜひ押切の楽屋にきて欲しいのですが」

つまり、会いに行けと言うこと?

「あいさつとか、そんなんじゃなくてですか?」

「ええ、本人があなたに会いたがってまして」

入江さんは困ったと言うように笑う。

「じゃあ…わかりました」

僕は入江さんに案内されるように、押切円の楽屋へと向かった。
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