恋の彗星―僕が彼女と結婚した理由―
電話やメールでは会っていたと言うのに、いざ顔を見あわせると本当に久しぶりのように感じた。

「ところでデザインを頼まれたって言ったよね?」

「うん、指輪のね」

円は抹茶ラテを1口飲む。

「せっかくだから良ちゃんと一緒にデザインしたいなって」

「えっ?

僕と?」

飲んでいたアイスティーを吹きそうになった。

「良ちゃん宝石のことに詳しいんでしょ?」

まあ、宝石店の店員ですから。

詳しくなきゃ困ります。
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