【短編】保存メール
「あたしは、アタックするの苦手だから。あ~でも彼氏欲しい~」
綾音らしいな。
あたしも頑張らなきゃな。
よし!アタックする!
おう!
―ドンッ―
「いったぁ…」
気合を入れたはいいが、教室についていたらしくドアに激突してしまった…
「柚…大丈夫?」
綾音は少々笑いをこらえて心配してくれた。
痛い…
「はぁ…」
「だせぇな。変な音聞こえたし。」
席に着くと、なんで教室でも席が隣なの?って感じに真也が居る。
「…心配とかないわけ?」
あるわけないか。あたしがバカだ。
「デコ打つとか漫画の世界かよ(笑)」
やっぱり嫌だ。
彼氏できたら、ヒーローみたいに真也からあたしを守って欲しいな。
『柚!大丈夫か?真也になんにもされなかったか?』
すごい優しい顔と声であたしを心配してくれて、真也なんかすぐにやっつけて。
いいなぁ~あこがれるよ。
ヒーロー彼氏…
「篠崎さん!」
「はい!」
なに考えてるの?教科書よんで。
先生の声で妄想の世界から現実へもっどってきてしまった;;
となりでは、教科書を読んでいるあたしをクスクスって笑っている奴もいるし。
最悪だ。
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