終わらない恋になれ
「っ、………は…」
私はベッドに寄りかかり、涙で濡れた頬を拭って一息ついた。
目の前がちかちかする。
まるで貧血になったみたい、で。
(…血、吸われたんだ)
改めてそう思い、私は傷口に指を伸ばす。
そうするとすでに固まった血の固まりが指についてしまった。
「結局、なんにも言わなかったなぁ…」
指先を見つめたままそうつぶやいて、私は部屋の中を見渡した。
一ヶ月前にはなかったようなゲームや本、物干し竿に干された男物の服。
それらはここに常陸が確かにいた証拠になって、それを見ているとまた目頭が熱くなってくる。