終わらない恋になれ





その瞬間だった。


身体の芯を失ったみたいにぐらついて、私はソファにもたれかかる。




(………あ、れ)


おかしい。
アルコールを飲んだわけでもないのに、こんな酔ったみたいになるなんて。



「あ、き」


「どうしたの?………あぁ、力が抜けてきたんだね」


そう言った瞬間、暁の瞳が妖しく光った。



「…あ、き。瞳、………光っ、て」


「あ〜…、ヴァンパイアの王子もそうだったんだから、見覚えがないわけじゃないでしょ?ね、ヴァンパイアの嫁君」




その刹那、警告音が脳裏に響いた。





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