終わらない恋になれ

「夜食を持って参りました。…あと、先ほどこちらが届きまして」


そう言いながら夜食をテーブルに乗せ、その横に一通の封筒を並べる。


俺がそれを手に取り封を切ると、中からほんのりと甘い香りが漏れた。
それに思わず眉をひそめ、とりあえずはと封筒の中に納められていた一枚のポストカードを取り出し、目を通すと。



「…若狭殿からだ」


思わずそうつぶやいたのを日向が聞き逃すわけもなくこちらに寄ってくる。
俺の肩越しで内容に目を通すと、さも厄介事のように息を吐いた。



「晩餐会、とはずいぶん盛大な建前ですね。…若狭殿からの誘いとなると断れない。また厄介ですね」


「そうだな…」


俺はそう返事をしそのポストカード、改め招待状を眺めた。