終わらない恋になれ





「いや、…魔力はまだ戻らない。日向はこれを見越してそれを置いていったのだろうな」


そう言った視線の先には昨日日向さんに無理矢理掴まされた札束入り封筒。
そっか、食費もかかるしそのコスプレ衣装みたいな服も何とかしなきゃいけないのか…。魔力?が使えればなんとかなったのかもしれないのに!
何より、こんな目立つ男と一緒になんて出かけたくない。どうなるかなんて目に見えてる。


…考えてても仕方ないか。



「とりあえず朝ご飯作るから。…常陸はテレビでも見てて」


そう言ってテレビをつけてやると画面にはキャピキャピしたお天気お姉さんの姿。
返事もしないでそっぽを向くその態度に朝からいらっとするわけだけど。


(この暴君!)


心の中でそう罵って気持ちを切り替えた私は、米を研ぎ始めるのであった。





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