終わらない恋になれ





その言葉に、常陸の動きがぴたりと止まる。


何かまずいことを言ったのか、と私が内心ドキドキしていた次の瞬間、私の身体はやや乱暴にベッドに投げ出されてしまう。


見上げれば常陸の顔。
明らかに劣情を含んだ瞳と、視線がかち合って。



「…今夜は寝かさない。透子が悪いんだからな」


そう言って、噛みつくようにキスをして。
呼吸をする暇も余裕もなくて。






「―――じゃあ、いただきます」




私の意識が飛びかけた頃にようやくその言葉が耳に届いて。
ちくりと痛みが走った次の瞬間、私は意識を手放してしまった。


…そのあともすっかり元気になった常陸が一晩中私の身体にキスし続けていたのは、また別の話。





< 166 / 206 >

この作品をシェア

pagetop