終わらない恋になれ
見つめ合う私たちは、何も言わなかった。
互いにもう片方の手を伸ばして、繋いで。
それだけじゃ足りなくて、距離は縮まっていく。
隙間なくくっついても、まだ足りなくて。
どちらからともなく唇を重ねると、たまらなく幸せになれた。
「―――いいんだな?」
「うん。なるよ、ヴァンパイアに」
常陸からの確認にそう答えれば、常陸は噛みつくようなキスをしてきた。
混ざり合う唾液の、飲みきれなかった分が顎を伝って胸元まで垂れていくと、常陸はその跡を辿るように顔を胸元に埋め、吸い上げる。
「…俺のもの、だからな」
そうつぶやいて、常陸は私の首筋や胸元を何度も吸い上げていく。
そのたびに残る紅い痕が、私の決意の印のように見えた。