終わらない恋になれ





そうして、時刻は午前10時半。
ようやく家を出た私たちはまず駅に向かい、二駅先にある某衣料量販店を含むショッピングモールへやってきた、のだけど。






「…人間風情がここまで俺に近づき、あまつさえ触れるとは命知らずもいいところだ」


そう。
常陸の目立ちすぎる外見のせいで移動する度に逆ナンの嵐だった。(私はどうやら妹かなんかに見えるらしく完全シカトされている)



「肉食系女子、恐るべし」


「…どうでもいいから早く用を済ませてあの小屋に帰りたい」


某衣料量販店をあとにしながらそうつぶやく常陸に、『小屋じゃねーよ』と心の中でツッコんだ。





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