終わらない恋になれ
「…常陸は、本気で私と結婚するつもりなの?」
だから夕食後、私は思い切ってそう聞いた。
食器を片づけるわけでもなくいそいそとゲームを始めようとした常陸は、私を見上げたまま何も答えない。
ただ、空気が張りつめていくのだけを感じる。
「私が嫌だって言っても、」
「それが俺に課せられた運命だからな」
「…私の意思は、―――っ!?」
刹那、私の身体は床に叩きつけられた。
背中に感じる冷たさは床のそれだけじゃなくて、私に跨り冷たいまなざしで見下ろす常陸の纏う雰囲気も含まれている。
私の身体はひとりでに震えだしていた。