終わらない恋になれ
からかうような口調の常陸に大げさに反応してみせると、常陸は鼻で笑って再び歩き始める。
そのまま私の部屋の前に到着すると、早く鍵を開けろと言わんばかりに腕を組んで私をにらみつけてきた。
ガチャ、と鍵の開いた音のすぐあとにドアを開けてやれば、常陸はさっさと部屋の中に入っていく………と思ったのにその場に立ちっぱなしで。
「どうしたの?」
「―――俺が透子を娶らなければならないのは事実だ。…しかしまぁ、俺も今の状態では何もできない。長期戦というわけだ、せいぜい楽しませてもらう」
……………え、え、…はぁ!?
混乱する私を見てニヤリと笑いすたすたとテレビの前に座る常陸。
私は玄関先からその姿を見つめるだけで、反論の一つも言いたかったのにできなかった。