終わらない恋になれ
常陸がシャワーを浴びている間にやることはたくさんあって、私はてんてこ舞いになる。
着替えを用意しベッドのシーツを交換して、常陸が歩いた跡を拭き。
あとは風邪をひいていないことを祈るのみ、そんなことを思っていると浴室のドアが開いた音がして。
「…怠い。身体、痛い…」
うわごとのようにそう言ってベッドの端に座り込んでしまった常陸は、髪を乾かす余力すら残っていないようだった。
「風邪かなぁ…。とりあえず髪乾かして、ベッド使っていいから寝な?」
「もう、動きたく、ない…」
そう言っていつもより荒い呼吸を繰り返す常陸。
こうしている間にも長い髪の毛先から滴る雫が、彼から体温を奪っているようだった。