終わらない恋になれ
そのままベッドに倒れ込んだ常陸に布団を掛けてやると、とろんとしたどこか焦点のあっていないまなざしで私を見上げる常陸と目があった。
「………人、間は」
「ん?」
「…不便、だな」
その言葉に思わず私はドキッとした。
さっきの夢が脳裏をよぎり、思わず唇を噛む。
「…ヴァンパイアは風邪とかひかないの?」
チクリと胸の奥が痛んだ気がして、ごまかすように私は口を開いた。
「…ない、な。血さえ、…飲め、ば――…」
そう言って、すうっとまぶたを閉じていく常陸。
私はその姿を、黙って見つめることしかできなかった。