終わらない恋になれ
聞くんじゃなかった。
そうすれば、あんな言葉聞かなくてすんだのに。
『血さえ、飲めば』だなんて。
…常陸が本当はヴァンパイアなんだって、改めて私との間に線引きされたみたいじゃない。
―――なんでこんなに悲しいのよ。
なんでこんなに、………苦しいのよ?
常陸の顔にかかる髪を払いながら、私は苦しい胸の内を持て余していた。
日焼けなんかしたことないんだろうと思えるほどの真っ白な素肌を私の指が掠めた瞬間、常陸の指が私の指を捕らえて。
大切そうに握りしめて、心底安心していると言ったような顔で微笑んで。
そのまま、自分の唇の上に乗せた。