終わらない恋になれ
指の腹に伝わる熱。
常陸の薄い唇からは想像できない柔らかさ。
荒い吐息。
小刻みに揺れる唇は私の心も揺さぶって。
紡がれる声は小さかったけど、それを私は確かに聞いた。
「………そば、に、いて」
「…うん」
「ここ、は。居心地が、いい」
とろんとした瞳が私を捉える。
赤い頬も、熱い吐息も。
勘違いしてしまいそうになるじゃない。
「―――そばにいるから。おやすみ、常陸」
その言葉を聞いて安心したように眠る常陸の顔を見て、私は泣きそうになった。