終わらない恋になれ
(うわわ、ついていけない!)
心の中で常陸の話をバカにしながらすっかり忘れていた伸びかけのうどんを食べきって、再び私が口を開いた瞬間だった。
「―――日向!」
何かに気づいた常陸がそう叫びながら立ち上がる。
すると次の瞬間、閉まっていたはずの窓もカーテンも勢いよく開き、外から吹き込む風と同時に人影が浮かび上がった。
…今、ひとりでに開いた、よね!?
声も出せずにその場に固まる私をよそに、その影はだんだん人の形をなしていく。
テーブルから常陸がそれのそばに着く頃には、影は完全に人の姿になった。