終わらない恋になれ
(呪いが解けたんだ)
その雰囲気に、淡く緑色の輝きを放つ瞳。
私は漠然とそう思って、そしていつか見た夢を思い出していた。
あれは正夢だったんだ、と思いつつもあの夢とは決定的に違うところに気づいて、涙が止まらなかった。
………怖いと思う気持ち以上に、苦しくて。
…常陸の態度に自惚れてたんだろうな。
もしかしたら少しは私のことを好きになってくれたんじゃないかって、思い始めてたから。
だから、今突きつけられている現実が痛い。
結局常陸は私のことを“餌”だと見なしていたんだと、今更ながらに実感してしまうから。
「………、…」
常陸。
そう呼びたくても、もう声は届かなかった。