終わらない恋になれ
未だ動かない身体を投げ出したまま常陸に視線を向けると、そこにはうずくまってむせかえる彼の姿があるばかり。
見るからに苦しそうな姿に、すぐにでもそばに寄ってあげたいのにできなくて、私がただそんな常陸の様子を見ていると。
「―――ごめん」
口元を抑えながらも確かにそうつぶやいて。
「…もう、ここにはいられない」
ふらふらと私のそばまで来て、私の頬を撫でて。
「さようなら、だ」
―――待って。待ってよ。
…そう言いたくても、口が全く動かない。
ひどく苦しそうな表情を浮かべた常陸は、そのまま霧散するように消えていった――…。